「Everything Everywhere All at Once」マルチバースを駆け巡る、エキセントリックな家族愛の物語!

blog 2024-12-23 0Browse 0
「Everything Everywhere All at Once」マルチバースを駆け巡る、エキセントリックな家族愛の物語!

映画の世界では、時にあり得ないことが起こる。それが魅力の一つと言えるだろう。「Everything Everywhere All at Once」(日本語タイトルは「イーヴリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」)はまさにその言葉を体現した、2022年公開のSFアクションコメディ映画だ。ダニエルズ監督コンビが描く、壮大でエキセントリックなマルチバースの世界観と、家族愛の普遍的なテーマが織り成す物語は、見る者の心を揺さぶり、笑いと感動を同時にたらしてくれる。

主人公のエヴリン・ワンは、 laundromat(コインランドリー)経営者として日々奮闘する平凡な女性だ。夫ウェイモンドとの関係は冷えきっており、娘のジョイとは理解し合えない日々を送っている。そんなある日、エヴリンは突如マルチバースの存在を知り、他の世界の自分たちと繋がることが出来るようになる。

彼女の「能力」を目覚めさせたのは、並外れた力を持ちながら、現実世界では孤独な存在として生きる、息子ジョイの夫であるウェイモンドだ。彼は、異なる世界を旅するエヴリンをサポートし、彼女が様々なスキルを駆使して、マルチバースを脅かす邪悪な力と戦うように導いていく。

物語を彩る魅力的なキャラクターたち

「Everything Everywhere All at Once」の魅力は、エキセントリックなストーリー展開だけでなく、個性豊かなキャラクター達にもある。ミシェル・ヨーが演じるエヴリンは、最初は戸惑いながらも、徐々に自身の力を解き放ち、家族を守るために奮闘する姿が印象的だ。

彼女の夫ウェイモンドを演じるキー・ホイ・クワンも素晴らしい演技を見せている。彼は、現実世界では控えめな性格だが、マルチバースの世界では武芸の達人や有名歌手など、様々な顔を見せる。そして、娘ジョイを演じるステファニー・スーズは、エヴリンと対立しながらも、彼女の行動の裏にある愛を感じ取っていく。

視覚効果と音楽が織りなす、想像を超える世界

映画の映像美も見逃せない要素だ。ダニエルズ監督コンビは、最新のVFX技術を駆使し、現実世界とファンタジー世界の境界線を曖昧にすることで、観客をマルチバースの世界へと誘い込む。それぞれのユニバースは、独自のルールと文化を持ち、見た目は全く異なるが、エヴリンの心の葛藤や家族愛というテーマは共通している。

音楽もまた、映画の世界観を大きく彩っている。ジョナサン・リチャーズとデヴィッド・ロンの作曲によるサウンドトラックは、壮大さと切なさを併せ持ち、物語に深みを与えている。

「Everything Everywhere All at Once」が提示する問い

この映画は、単なるSFアクション映画を超えて、私たちに多くの問いを投げかけてくる。

  • 異なる世界線で生きている自分たちは、どのような人生を送っているのか?
  • 家族との絆をどのように築いていけばいいのか?
  • 真の幸せとは何か?

これらの問いに対する答えは、一人ひとりが自分の経験や価値観に基づいて考える必要があるだろう。しかし、「Everything Everywhere All at Once」が提示する問いと物語に触れることで、私たちは自分の人生について深く考えるきっかけを得られるはずだ。

映画データ

項目 内容
公開年 2022年
ジャンル SFアクションコメディ
監督 ダニエル・クワンとダニエル・シャイナート
主演 ミシェル・ヨー、キー・ホイ・クワン、ステファニー・スーズ
上映時間 140分

「Everything Everywhere All at Once」は、SF映画好きだけでなく、家族愛や人生について考えたい人にもおすすめの一本だ。映画を観終わる頃には、きっと世界の見方が変わっていることだろう。

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